英語で Hurdy Gurdy と称されるこの楽器ですが、各言語、地域によって様々な呼び名があります。例えば一口に横笛と言っても様々な種類があるのと同様に、ホイールを回し鍵盤で操作するこの形状の楽器も各地ごとに種々のスタイルがあったのだろうと想像しています。その意味では、総称的な Wheel Fiddle とでもいうべき集合の中に、Zanfona, Vielle, Tekero, Lira などの各種楽器が存在したということになるのでしょうが、現在ハーディガーディと呼ばれ広く演奏されているのは、フランスの Vielle à Roue の近代の機構をもとに 20世紀から新たな発展をとげているものが主流となっています。
当サイトでもこのタイプを「標準的な」ハーディガーディとして扱い、Hurdy Gurdy ハーディガーディもしくは Vielle と呼びますが、ハーディガーディという呼称を、円盤が弦を擦る楽器の総称として用いることもあります。