ハーディガーディの特徴

私の扱っているタイプのハーディガーディの主要な特徴としては以下のようなものがあります。

① ハンドルで円盤を回転させてバイオリンのように弦を擦って音を出す。円盤であるため音が途切れることなく鳴り続ける。
② 半音階の鍵盤で弦をおさえて音程を変えることによりメロディを演奏できる。
③ 鍵盤の付いていない弦により、一定の高さで継続する持続音(ドローン)が出る。
④ うなり駒の機構により、ハンドルの回し方で蝉の鳴き声のようなリズム音を出すことができる。

ハーディガーディの特徴①②③④

「私の扱っている」といいましたのは、実際にはハーディガーディと一口にいいましても多種多様な形態のものがあるからです。

もともと「鍵盤をもち円盤で弦を擦る楽器」としての広義のハーディガーディはヨーロッパ各地に様々な名称の民族楽器として存在していた歴史があります。鍵盤がダイアトニックなもの、うなり駒をもたないものなど機構も様々ですし、調弦やサイズ、使用される音楽も色々です。その上で、20世紀の伝統音楽リバイバルにおいて発掘された感のあるハーディガーディは、現代的な奏法とともに、エレキ化、弦やうなり駒の増加、持続音の調弦を変えるカポタストなど、種々の機構を進化発展させていっている最中です。ある意味、現代の「ギター」に様々な形態のものが存在するのと類似した現象のようにも思えます。とはいえ、上述した特徴は「いわゆるモダンな」ハーディガーディにおいてはある種共通した特徴とは言えそうです。

ハーディガーディとは
楽器の名称について